日本の住宅ローンには元金に対する金利の設定により異なる商品タイプがあります。主には次の3種類に分けられます。


1.変動金利タイプ

「変動金利型」は返済途中、定期的に金利が見直されるタイプの商品です。一般的には金利タイプの中では金利が一番低く設定されています。見直された金利をもとに、返済額も修正されます。しかし、金利の変動に伴って返済額が上昇してしまったらどうなるでしょう?これについては、前回の返済額の125%までという上限が決められています。金利の上昇するような場合、一般的に、完全固定金利型に比べて当初の適用金利は低めなものの、その後の金利上昇リスクがある商品です。金利の変化に対応できる余裕資金がある方にはおススメです。

2.完全固定金利タイプ

「完全固定金利型」は、借入期間中の金利がずっと固定されるタイプの商品です。一般に金利固定期間に金利の上昇が予測される局面では、当初の適用金利は変動金利型等より高くなりますが、借入期間中に金利が変動したとしても、住宅ローンの返済額は借入当初の予定から変わりません。

3.固定期間選択タイプ

「固定期間選択型」は3年、5年、10年などというように、契約時に選んだ一定期間は金利が固定されるタイプの商品です。その期間が終了した時点で、次の金利タイプを設定し(固定期間タイプか、変動金利タイプとするか)、新たな金利によって再度返済額が見直されます。金融機関によって固定する期間の選択肢は異なります。変動金利型と異なり、返済額上昇幅の上限がないため、固定期間が終了した時に金利が大幅に上昇していた場合、返済額が大幅に増えてしまうリスクがあります。
※2017年4月〜9月の調査によると、住宅ローンで利用している金利タイプは変動50.4%・固定金利49.6%(全期間固定12.6%、期間固定36.9%)と、ほぼ半々という割合でした。マイナス金利導入後、住宅ローン金利は低金利で推移しています。金利タイプの選択は悩ましいところです。

その他、金融機関により、複数の商品を組み合わせるタイプなど、様々な商品があります。また、住宅ローンやその他の条件によって、利用できる商品タイプが限られている場合があります。財形住宅融資では、5年間は固定金利が適用になる5年固定金利型のみ、フラット35(住宅金融支援機構と民間金融機関が提携した住宅ローン)は完全固定金利型のみになっています。