日本で外国人は住宅ローンが組めるのでしょうか?日本に住む外国人の数は年々増加してきており、こういった疑問を持つ方も増えてきています。まず、そもそも「外国人は日本で家を買うことができるのか」、という問題がありますが、この点については「可能」です。現在日本では、日本国籍であるかどうかに関わらず家を購入でき、土地の所有権も認められています。居住用・投資用、どちらでも可能です。

ところが、「住宅ローンが組めるのか」となると、話は別です。現在の日本の金融機関の多くは、外国人が住宅ローンを組むための条件として、「永住権の有無」を重視しています。

【永住権が無いと住宅ローン審査を通ることは厳しい】

外国人専用の住宅ローンを扱う金融機関もあるにはありますが、基本的には日本の金融機関は住宅ローンを貸し出すにあたり、「永住権の有無」を一番重視しています。それは何故なのかというと、金融期間が次のようなリスクを恐れているからです。

  1. 帰国してしまう可能性

金融機関にとっての一番のリスクはこの点です。永住権が無いということは、イコール、自国へいつか帰ってしまう可能性が高いということです。永移住者が一定期間返済を滞納した場合、抵当権を設定しているので不動産を売却できます。しかし、もし非永住者が返済を滞納したまま国外へ出てしまい、追跡が難しい場合、その後の対応(競売にかけるための裁判の手続き等)が大変煩雑になります。連絡も取れなくなってしまった場合は、言うまでもありません。これは、金融機関にとっては一番避けたい状況なのです。

2.非永住者は日本語が話せない人が多い

2つ目は、言語の問題です。永住権を持っていない外国人は、日本語が話せないことが多いのです。となると金融機関側としては、契約内容を説明する段階で通訳が必要であったりと手間がかかる上に、本人がしっかりと内容を理解できているのかどうしても不安が残ります。住宅ローンのような金額の大きな商品となると、こういったこともリスクと受け取られてしまうのです。

3.収入面でのリスク(長期的に安定しているか)

永住権を持っていない外国人には、ビザの種類によって就労制限がかかります。また、例え契約時に就労ビザを持っていて就労中だったとしても、ビザの更新ができなければ就労不可になってしまい、収入が途絶えてしまいます。これは返済滞納されるリスクに直結している問題です。

以上の事から、永住権を持っていない外国人は「住宅ローンの返済が延滞する可能性が高い」と見られてしまい、住宅ローンを組むことは難しいのが現状です。